激突!殺人拳

コォォオオオーッ、フッ、カォオオオーッ。
クォオオー、シュッ、コゥォオオオー。
千葉ちゃんの息吹は、ブルース・リーの怪鳥音よりもフィジカルなリアリティがある。
主人公でさえ悪人という善人の存在しない物語で、敵一味である九龍城のボス山本麟一が妙にスポーツマンシップの持ち主であるのは可笑しい。
そして、石橋雅史と山本麟一のツーショットときたら、あまりにアクの強いビジュアルは、ある種の美しささえ感じる。
血みどろな肉弾戦(目潰し、キンタマ潰し、喉仏引きちぎり等)、カタコトでしゃべる外国人(一部、日本人が演じるエセアジア人)、麻薬を打たれ異国に売り飛ばされる女、志穂美悦子。
今では描写の困難なものが詰まった宝箱のような作品かもしれない。
忘れかけていた千葉ちゃんへのリスペクトが復活した。
監督/小沢茂弘 出演/千葉真一 山田吾一 中島ゆたか 遠藤太津朗 汐路章 石橋雅史 志穂美悦子 千葉治郎 鈴木正文 大前均 天津敏 渡辺文雄 川谷拓三 山本麟一 風間千代子 製作/1974年
posted by 雨 at 18:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ゾンビキング

原題『ZOMBIE KING AND THE LEGION OF DOOM』(ゾンビキングと破滅の軍団、ってとこか)。

冒頭、ジョージ・A・ロメロ提供のクレジットに期待は高まる。
ゾンビにプロレスという、男の子なら皆大好きなアイテムを合体させると、こんなにステキな作品が出来るという見本。
緩くて狂った世界観と脱常識な展開は『アタック・オブ・ザ・キラートマト』以来の衝撃で、観続ける必要は無いと思いつつも目を離せなかった。
たぶん脳内麻薬でも出てたんじゃないかしら。
学園祭レベルの演奏によるユル・ロックをBGMに繰り広げられる、正義のレスラー(仮称、正義超人)と世界征服をもくろむ悪のレスラー(仮称、悪魔超人)の戦いは、基本、肉弾戦。つかプロレス。
悪の手先として使われるゾンビを倒す方法は、(同種作品で一般的な方法)脳を破壊する、のではなくて首を引っこ抜くこと。
敵の本拠地(寂れた観光地)でなされる最後のバトルも、結局はプロレス技で決着し、ご丁寧にラスボス(べつにゾンビじゃなくて悪いレスラーの親玉なんだが)の首を引っこ抜いて終了。
指導者を失い、野に放たれたゾンビは正義超人のひとりによる手かざし(NOT宗教)によって毒気を失い無害化する。
ラストシーンは、正義超人たちとゾンビが集うホームパーティ。
何やらゾンビと楽しく歓談したり、ペッティングしたりする正義超人の姿は、まさに混沌。なんだか楽しい気分にさえなってくる。
そして、ゾンビ化した恋人と身体中に入れ墨したゴス・デブ女のレズ・キスが、ENDクレジットに至るラストカットだったという混沌が、作品の全体像を象徴していた気がする。
ところどころ挿入される間抜けな効果音。
『ツインピークス』ばりに「夢のお告げ」による捜査で動く主人公(サスペンス!)。
自虐的なコミカル描写をせず、大真面目に演出しているからこそ浮かび上がるZ級作品なりの面白さ。
バカ映画を作るんじゃなくて、完成したものが、そうなってしまうという宿命。その業が人の心を動かすのだ。
好きだからこそ、三池崇史監督には肝に銘じていただきたい。(例『カタクリ家の幸福』、『ゼブラーマン』)
ちなみにロメロが、この作品でした仕事って「名義貸し」だけじゃないか。
監督/ステイシー・ケイス 出演/ジュールス・デロームとか、どうせ名前聞いても知らない人ばっかり 正義超人と悪魔超人とゾンビ 製作/2003年
posted by 雨 at 12:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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